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今日の清心 2024.04.30

元教員による絵本の紹介

 

 緒形隆之元教諭(理科)と妻であるもとこさんによるノンフィクション絵本『原子爆弾の中を生き延びる』(教友社)が、緒形元教諭より本校に寄贈されました。原爆が投下された際に多くの被爆者の救護にあたり、その命を救ったイエズス会のアルペ神父様の日記をベースにしたノンフィクション絵本で、邦訳を緒形元教諭が、絵をもとこさんが担当しています。緒形元教諭はアルペ神父様に関する著作の翻訳を手掛けてきましたが、以前から「特に読み応えのある箇所を分かりやすく伝えてほしい」というリクエストが読者の方からあったそうです。この絵本はその要望に応えるべく、原爆が投下された付近の記事から抜粋して日本語、英語、スペイン語を併記し、日本語には読み仮名をつけ、より広い読者層の方に読んでいただけるよう配慮して作られました。


 この絵本を手掛けるにあたって、夫妻は幟町教会からアルペ神父様が当時滞在していた長束修錬院まで実際に歩いてみたそう。歩きながら浮かんだイメージを、もとこさんは絵に表現しました。色鉛筆で描かれた絵は、優しい雰囲気の筆致だからこそ読者の想像をかきたて、胸に響くものがあります。被爆80年の節目の年に出版することを予定していたのですが、ウクライナやガザ地区をめぐる悲惨な情勢の中で「核兵器の使用」に関する発言が報道されるような状況を受け、予定を前倒しての出版となりました。
緒形元教諭のコメントを紹介します。
「清心に奉職していなければ、きっとアルペ神父に関する本を手掛けることもなかったでしょう。清心とご縁があり、こうして絵本を出版することになったのも、導かれた歩みのような気がします。ノートルダム清心中・高等学校に感謝しています。」

生徒の皆さんは図書館に所蔵していますので、ぜひ読んでみてくださいね。
(購入をご希望の方は、7月以降に書店を通じてお申し込みください。)