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写真:本

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校長日誌 2024.10.15

ノーベル平和賞発表を受けて

連休の初めに、2024年度のノーベル平和賞が被団協(日本原水爆被害者団体協議会)に授与されたというニュースが飛び込んできました。

これは大変喜ばしいことであり、被爆者の長年にわたる平和への尽力が評価された結果です。しかし、その一方で、現在の世界情勢が平和に対して不安定な状況にあることを反映しているとも感じられ、素直に喜びきれない複雑な心境でもあります。

本校では、毎年8月6日に合わせて、幟町の世界平和記念聖堂での聖堂案内ボランティアを行っています。

 

今年度は、NPT再検討会議への生徒参加に加え、放送部が制作しNHK杯全国高校放送コンテストにて全国一位に輝いた動画も注目されました。この動画は、本校の敷地内にかつて軍事工場があったこと、そして原爆の被害を受けた歴史をテーマにしています。

 

明日からは、高校1年生が沖縄研修旅行に出発します。沖縄の豊かな自然や文化を学ぶとともに、戦争の歴史にも触れ、平和の重要性を深く考える機会となります。

さらに、10月24日(木)には中1がフィールドワークとして平和公園を中心に碑めぐりを行うほか、中2は大久野島で毒ガスを製造していた加害の歴史を、中3は周防大島でハワイ移民の歴史などを学ぶ予定です。

 

また、ディベート部は11月に東京で行われる日本高校模擬国連大会の本大会で「若者と軍縮、不拡散と平和」について議論するため、準備を進めています。

広島で学ぶ生徒たちだからこそ持てる独自の視点を大切にし、日本全国、そして世界に向けて平和のメッセージを発信できる人に成長してほしいと強く願っています。今回の被団協のノーベル平和賞受賞を機に、さらに平和についての意識が深まることを期待しています。