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ハコネサンショウウオの悲哀と文化的発見
先日、私がオオサンショウウオ好きと知っている同僚からユニークなお土産をいただきました。それはなんと「サンショウウオの燻製」。実物を前にして、食材としてのサンショウウオの存在を初めて知り、驚きと共に話が弾みました。
ラベルと燻製のほんの一部のみを写真でお見せいたしますが(ご興味があられる方は、検索すればすぐにヒットすると思います)、独特な姿に、不思議な親近感と同時に悲哀も感じました。
ハコネサンショウウオ(Onychodactylus japonicus)は、清らかな水源に住まい、静かにその一生を全うすることが多い生き物です。ところが、地域によっては、こうした生き物が伝統的な食文化の一環として「いただかれる」ことがある。
自然界に生きる姿とは異なる「燻製」としての存在は、彼らが持つ生命の営みを感じさせつつ、ある種の文化的な一面を感じさせてくれました。
私たちの食卓に並ぶもの。その一つ一つには、それぞれの背景があることを再認識いたしました。