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旧聖堂・クビリーホール見学会
2月19日(日)、旧聖堂・修道院及びクビリーホールの見学会に多くの方々がお越しくださり、ありがとうございました。2019 年に第1回の見学会(旧聖堂のみ)が行われてから、コロナ対策の関係で、間があいた2回目の実施となりました。今回も卒業生建築家「なでしこ建築会」が企画し、対象は在校生・卒業生とその同伴者の皆さまということで、特に多くの卒業生が訪ねてくださいました。両建物とも一般公開されてはおりませんが、戦後間もなく建てられた貴重な建物の見学及びワークショップ、講演会について、報告いたします。
本学園キャンパス内で最も古い歴史を持つのが、現クビリーホール(元 高校校舎→のちに短大校舎)で、1953年に建設されました。講堂はかつて入学式や卒業式、音楽会などで、また、現在は中学入試の際、付き添いの皆さまの控室として利用していただいています。
1955年に創建された旧修道院側から見学がスタート。いくつかのグループごとに、「なでしこ建築会」や本校教職員が旧修道院内の聖堂、2階席、バルコニー、ルルドの庭など、そしてクビリーホールの講堂や食堂などを案内させていただきました。
見学のあとは、ワークショップ…「たてもの感想シート」に気になった場所のカードを貼りつけたり、それぞれの場所を訪れたときの気持ちカードを貼ったり、感想を書いたりしました。「たのしかった」「興味深かった」「なつかしかった」という言葉が多く見えました。
最後に、「日欧文化の結晶 ノートルダム清心のお聖堂(みどう)ージャポニズムとモダニズム」と題して、奈良女子大学の藤田盟児先生が興味深いお話をしてくださいました。西欧美術史がちりばめられ、改めて、旧聖堂やクビリーホールの建築の奥深さを実感した次第です。
ナミュール・ノートルダム修道女会のシスター方が来日(in 岡山)されたのは1924年で、もうすぐ100周年を迎えます。戦前・戦中・戦後と、広島にいらっしゃるまでも波瀾万丈の人生…海を渡った当時の大きなトランクを改めて眺めながら、大変なご苦労と深い祈りに支えられたミッションに思いを馳せました。
同窓会報にこの聖堂物語が記されたこともあり、聖堂に関する冊子をご希望された方も多かったと聞きます。今後、この旧修道院は保存・耐震工事・整備・活用、一部解体という予定になっておりますが、進捗状況をお伝えしたり、今回のような見学会・学習会を続けたり、資金のご協力をお願いしながら、藤田先生が講演の最後に引用された「過去にあった事柄を知ることが、歴史を知ることではない。過去のイメージを受け継いで未来をつくる人が歴史を知る人」というイサム ノグチさんの言葉をかみしめ、未来につなげたいと思います。あちこちで機器を使い記録していた放送部員の姿が頼もしかったです。
藤田先生、ナミュール・ノートルダム修道女会、参加してくださった皆さま、ありがとうございました。
なでしこ建築会(期を超えての自主的な結成)やアーキウォーク広島の皆さんが事前準備や掃除から当日の運営一切を手際よく行ってくださいました。「心を清くし 愛の人であれ」を体現された姿に感謝の気持ちでいっぱいです!
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「ルルドの庭」(フランス南西部の聖地で、年間約500万人の巡礼者が訪れる場所を記念して)には梅が咲き誇っていました。
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感謝と祈りのうちに