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今日の清心 2024.03.07

高校生平和大使 ~ビリョクだけどムリョクじゃない~

3月7日(木)、「高校生平和大使」として、核兵器廃絶と平和な世界の実現を目指し昨年から活動している本校高Ⅱの生徒R.S.さんのレポートを紹介します。

R.Sさんのレポート。
私は12月17日から19日まで3日間、高校生平和大使が主催している「東京行動」という活動に参加しました。

高校生平和大使というのは各県にいて、平和実現、核兵器廃絶に向けた署名活動を主に行なっており、そこで集めた署名を夏に国連の本部に届けています。その署名活動を支えているのが一万人署名実行委員会になります。今回私は、一万人署名実行委員会の代表として参加しました。
下の写真は普段の元安橋で署名活動を行っている様子です。

この「東京行動」の3日間、全国から選出された高校生と平和についてのディスカッションをしたり、オランダ大使館や福島みずほ事務所を訪問したりしました。

ディスカッションでは、各県の署名活動以外の取り組みを聞くことができました。他県では平和教育の機会が少ないため核や平和に関することに興味を持ってもらうのが難しいと言っており、私たちの活動を通してもっと多くの人に平和について興味を持ってもらいたいなと感じました。

オランダは、核兵器禁止条約に批准していない国の中で唯一締約国会議にオブザーバー参加している国です。チューリップ型のクッキーと紅茶をいただきながら、オランダ大使と話をしました。「日本も締約国会議にオブザーバー参加すべきだ。そのためにもあなたたち高校生の力が必要だ」とオランダ大使に言っていただき、私たちの活動の意義を改めて感じることができました。

福島みずほ事務所訪問では、福島さんと直接お話ができました。私は「女性がこれからの社会で活躍していくにはどういった社会制度や仕組みが必要だと思うか」と質問させていただきました。
福島さんは「女性が活躍していくには雇用の場を増やしていくこと、賃金をあげること、保育園や幼稚園などの保育を充実させ、子育てを国で分担していくことで女性が働きやすい環境づくりを行うことそして男性の育児休暇取得を促進していくことが必要である。」とおっしゃいました。
また、高校生にできることとして「意識改革」をあげてくださいました。私たちの学校ノートルダム清心では、社会に出ていく積極性を高めること、意識改革を進めることができるなと感じました。女の子たちが学園祭や体育祭を運営していく姿を目の前で見ていて、女性にはさらに社会で活躍できるだけの能力があると、日々感じられるからです。

五福竜丸展示館の見学では、第五福竜丸以外にも沢山の漁船が被害を受けていた実態や日本にも放射能で汚染された雨が降ったり、マグロが汚染されたりなど大きな被害があったということを知り、とても胸が痛みました。

「原水爆の被害者はわたしを最後にしてほしい。」

これは、第五福竜丸に乗っていた船員で、放射線の影響で亡くなった久保山愛吉さんの言葉です。この言葉は今、叶えられているのでしょうか。私は久保山さんの願いを胸に刻み、核の悲惨さを後世に伝え続け、もう二度と核兵器の被害者を出さないように活動に力を入れて頑張りたいと感じました。

私は東京行動での3日間で、多くの刺激、学びがあり、自分自身のスキルをさらに高めることができたように思います。また、他県の高校生との活動を通して自分の視野だけでなく可能性が広がったようにも感じました。
高校生平和大使のスローガンでもある「ビリョクだけどムリョクじゃない」をモットーに、これからも活動を続け、いつかは自分自身でも平和に対する考えを発信できるようになりたいです。