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アイコン:花卒業生インタビューInterview with current students

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Interview #03

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広島大学医学部卒業
中国労災病院に整形外科医として勤務(55期生)

石橋 沙織
(いしばし さおり)さん
(旧姓 河口さん)

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  • 受験生時代の思い出

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    「何事にも全力で取り組む」という姿勢が清心時代に身についた
    私は清心を卒業して広島大学医学部医学科に進学しました。大学卒業後は初期臨床研修(2年間)、整形外科専攻医(4年間)として勤務し、整形外科専門医を取得しました。専攻医の時に結婚し、2人の子供を出産しています。今年度からは広島大学大学院医系科学研究科整形外科学に在籍し、社会人大学院生として専門性の高い知識や能力を身に付けるべく、勉強しています。支えてくれる方々への感謝の気持ちを忘れず、日々全力を尽くして過ごしています。何事にも挑戦して全力で取り組むという意識は、清心で過ごした6年間の生活で自然と身についたもので、私にとって一生の糧となっているように思います。
    また、医師という仕事は体力勝負です。清心時代の毎日の登校と部活で今の基礎体力を養わせてもらったと言っても過言ではありません。私は6年間陸上部に所属し、仲間と共に目標に向かって活動していました。清心では中学から高校まで同じ環境で活動していますので、中学生の時から高校生のお姉さん方を見て育ちます。憧れのお姉さん方がどんな学校生活を送っているか、部活と勉強をどう両立しているかなど、良いお手本をたくさん見せてもらいました。
  • 進路について

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    様々な経験を経て、自分の関心や追求したい方向性が定まってくる
    スポーツをしていると、痛みや関節の動きが気になることがあります。整形外科を受診することもありましたが、女子校に通う思春期真っ只中の私は、身体診察含め女性特有の悩みも相談しやすい女医さんに診てもらえたらなあと思っていました。医学に興味を持つと同時に、今の自分と同じような思いをしている人の助けになることはできないかと考え、医師を志しました。生物や保健体育の授業が特に大好きでしたし、卒業生の進路講演や先生との面談などを通してその意志が固まったように思います。
    もちろん、医学部に進学するためには学力も必要ですが、恥ずかしながら部活を言い訳に成績は劣悪でしたので、高校1年の終わり頃から勉強にも本腰を入れました。

    写真:作品

    女性が少ないとされる整形外科で医師として活躍する石橋さん。
    家庭と仕事を両立しながら、2023年4月より広島大学医学部博士課程で学位取得を目指して勉強中。

  • 勉強について

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    授業は真剣に取り組み、分からないことは質問するという文化
    尊敬できる友達が周りに多く、真似をしていたら自然と勉強方法や部活との両立が身に付きました。もちろん上手くいかないことやスランプも多くありましたが、友達や先輩・先生に相談しやすい環境があり、それを乗り越えるためにどうすればいいか一緒に考えてくれました。
    私の場合、学校中心の勉強方法が合っていたように思います。先生方が個別の質問にも真摯に応えてくださるので、授業内容や受験対策などで分からないときは納得いくまで質問に行きました。
    授業に対して受け身の姿勢であると、疑問に思うことすら出てきません。真剣に取り組めば、質問したいことがたくさん出てきます。実際、成績の良い子たちはすぐに質問に行ってわからないことを解決していたように思います。これは勉強だけではありません。係や委員会などの仕事も、仕方なくこなすのではなく、皆で積極的に意見を出し合い活動を盛り上げていました。
    清心では、6年間を通して大学受験に必要な力がつけられる学習プログラムが組まれています。基礎固めがしっかりとできるよう、先生方の授業はとても分かりやすく工夫されていますので、きちんと授業を受けていれば塾に行く必要はないと思います。
  • 中高一貫校・女子校について

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    一生ものの女友達 清心で深めた友情はいつも心の支えに
    清心は女子校ですから、自分が女性であることを特別意識させられることはありませんでした。社会に出てから、「女性だから」と一歩引くのではなく、手を抜かず踏ん張らなくてはならない時があります。そんな場面でも清心の卒業生はプライドを持って、前向きに努力している人が多いように感じます。
    社会人になった今でも、清心の友達は本当に心強い存在です。妊娠・出産・育児など女性ならではの相談はもちろん、それぞれが多方面の業界で活躍しており、困ったことがあればすぐに連絡します。6年間一緒に過ごした同級生がそれぞれの道で頑張っているのを見たり聞いたりするたびに、自分自身も奮い立たされる思いです。
  • 価値観について

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    人としてどう在るべきか、ぶれない生き方の軸
    清心では平和学習として広島のことだけでなく、世界情勢や社会問題など学び考える機会も多く与えられました。それも受動的でなく、自らの考えを発信したり意見を交わしたり、全員参加型の形でした。
    また清心はカトリック系の学校ですが、毎週の宗教の授業は倫理的なことを考える大変貴重な時間でした。瞑黙や祈りの時間は今でも大切な習慣となっていますし、あの頃に思ったり考えたりしたことが、生き方や他人との関わり方など、自分の中でぶれない軸を形作っているように思います。
    今となっては登り切れる自信のない「大根坂」も、友達や先生と過ごす学校生活に毎日ワクワクしながら通学していました。清心は、例えば大学受験や部活動といった目の前の目標だけにとらわれず、6年間を通じて、その後の人生も見越した考え方・生き方の土台作りができる素晴らしい学校です。
    生徒のお母さんや先生に清心のOGが多いことは、自信を持って良い学校といえる証だと思います。

    写真:人物

    仕事を離れると優しいお母さんの顔に。夫と協力しながら子育てをし、0歳と2歳の子どもたちは病院の敷地内にある保育園に通う。
    今は子育てと仕事を両立できる仕組みが整ってきているので、後輩たちにも女性だからと夢を諦めないで欲しいと伝えたいと話す。