「東北大学理学部物語」で卒業生が紹介されました
2015年04年01日 | 卒業生
「東北大学理学部物語」という冊子に53期の松本恵子さんが登場しました。
彼女からのメッセージです。
私は今、東北大学大学院の博士課程で火山噴火メカニズムについて研究しています。
学部4年生になる直前の3月に、仙台で3.11の地震に遭遇したこともあって、
自分の興味の中心である地球科学と、それを研究する人としての役割を考えているところです。
ここ3年は、清心の先生方に声をかけていただいて2回ほど鳴瀬未来中学校を一緒に訪問させてもらいました。
私は地球科学を専門にしていますが、それは瞬間瞬間の自分の選択による偶然の結果だと思っています。
私の選択のコツは、「誰も選ばない方を選ぶ」です。
マイノリティを逆手にとるのです。
東北大学に広島から来た、と言えばすぐ覚えてもらえますし、(「ノートルダム清心って聞いたことある」と言われた時は驚きました…)、
広島の人にも「東北に行ったら連絡するね!(東北も広いのに…)」と覚えてもらえる、
地学を研究する女性も少ないので、学会(研究世界の発表)でも覚えてもらえる、
そして、他の人にできない貴重さになります。
ただし、マイナーな道は頼れる人が少なく、行動の結果はすべて自分の責任ですけれど。
偶然選んだ東北地方ですが、景色も雰囲気もとても気に入っています。
そんな遠いところなんてと思っているかもしれませんが、飛行機で2時間弱ですから、
地球規模で見たら微小です。
ぜひ訪れてみてください。
清心の高校生による東日本大震災復興支援ボランティアや学校見学などの際に、何度か、松本さんには案内をしてもらい、教員もお世話になっています。
この冊子の記事で紹介されているように、彼女は、東日本大震災後に誕生した「グローバル安全学トップリーダー育成プログラム」にも所属しています。
このプログラムの背景は、以下の通りだそうです。
「東北地域に甚大な被害を与えた東日本大震災から一年以上が経過しているが、被災地域の社会基盤や産業基盤の本格回復には至っていない。
さらには、インフラ・ライフライン・サプライチェインの被害、社会・産業・経済活動の不安定化など、
長期にわたる時間的スケールでの復興が課題となり、安全安心分野のリーダーに対する社会のニーズは日々高まってきている。」
そして、このプログラムの目的は、
「科学・技術・人文社会科学の研究者が連携したプログラムにより自然災害を中心とした多様なリスクに対して
「安全安心を知る」、「安全安心を創る」、そして「安全安心に生きる」ことに貢献できるグローバル安全学トップリーダー人材を養成する 」とあります。
(このプログラムのHPより)
専門の研究と同時に、このような幅広い活動をしている松本さんにこれからもエールを送りたいと思います。