68期・高Ⅲから後輩の皆さんへ~清心生でいる間に読むべき1冊~
2022年05年06日 | 日記
現在、図書館の展示台では「清心生でいる間に読むべき1冊」と題して本の展示を行っています。清心に通っている間、つまり中高時代にぜひ読んでほしい本を、高ⅢCクラスの皆さんが1人1冊選び、後輩に紹介してくれているのです。
こちらが本の紹介文を作成中の高Ⅲの様子です。とても熱心かつ丁寧に本の紹介POPを作成してくれています。
こちらはタイトル札を作成してくれている図書委員。アイキャッチの画像もタイトル札です。
完成した紹介POPです。写真のあとに、コメントそのものをちょっとだけご紹介します。
『博士の愛した数式』小川洋子(新潮社)
自分が清心に入るときの読書課題のリストにあった本でした。読書が苦手な私がこんなに小説にハマったのは初めてで、読んだ時の衝撃や感動は今でも覚えています。「博士」と「ルート」と「私」の微笑ましい日常が多彩な描写で描かれていて、本当に何度でも読む価値がある一冊です。いや絶対読むべき!!
(今でも入学前読書のブックリストに入っている1冊。6年前の読書体験をこんなふうに思っていてくれたなんて、嬉しいです。)
『夜空はいつでも最高密度の青色だ』最果タヒ(リトルモア)
『すみれの花の砂糖づけ』江國香織(理論社)
『君はおりこう みんな知らないけど』銀色夏生(角川書店)
これらはすべて、「詩集」です。
詩なんて、むずかしそう?授業で読まされるもの?
抽象的で、明瞭でなくて、よくわからないことばたち。
でも実は、ぜんぶ理解しようとしなくてもいいのです。
ただ、詩を読んでみませんか。
ことばのリズムに心地よく身を任せていたら、たまに、ふと、なんだかわかるようなことばが、見つかる、かも。
そんなふうにして、ただ、詩を読んでみませんか。
詩をたのしんでみませんか。
(この紹介文自体が素敵な「詩」だと思いませんか?)
『風に立つライオン』さだまさし(幻冬舎)
人の命と向き合うということ、人の心と向き合うということはどういうことだと思いますか?
アフリカの野戦病院で働く日本人医師や彼を取り巻く登場人物たちが、私たちに語りかけてくれるかのように綴られたこの本は、きっとあなたのその考えをより深く、より広いものにしてくれるはずです。さだまさしさんの楽曲で、同じタイトルのものがあるので、(この本のもとになった歌です)、いきなり本を読むのはハードルが高いな、という人は、歌からぜひ聴いてみてください。
(歌も小説も味わいたい!)
『100歳の少年と12通の手紙』 エリック=エマニュエル・シュミット
阪田由美子訳(河出書房新社)
この作品は、白血病で10歳にして余命宣告された少年オスカーの、1日を10年と考えて生きる姿を描いています。「生きる意味とは何か」ということを考える糸口を与えてくれる本になると思います。キリスト教の神についても触れられているので、清心に入ったからにはぜひ一度読んでみてください。
(所蔵していなかったので、あわてて発注しました。)
高Ⅲの皆さん、各々の読書体験を後輩に伝えてくれてありがとうございます!展示はしばらく行っていますので、清心生の皆さんはぜひ見に来てくださいね。