今日の清心

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2016年07年11日 | クラブ

今回は,「THE MUSIC DAY」放映の反響 その②として,卒業生からの反響をご紹介いたします。

放映の後,40期の加藤摩耶さんから筝曲部参与にお手紙をいただきました。掲載のご許可をいただきましたので,全文をご紹介させていただきます。

 

前略 先日は,清心筝曲部テレビ放映の件につき,お知らせ下さりありがとうございました。放映を拝見しましたが,見ていて思わず涙ぐみそうになりました。

 今から20数年前,私が筝曲部の部長だった頃は体育館が建設中で,筝曲部は練習場所が本当に無くて,60人くらいいる部員の練習場所を確保するのが本当に大変でした。中庭に持ち出してやったり,冬は寒く夏は暑い会議室前の,堅い地べたにずらっと並んで座ってやったり・・・。下級生の練習場所を確保するのにばたばたして,結局自分の練習は全く出来ずにクラブの時間が終わってしまったりすることも多かったのです。筝曲部は清心の音楽系のクラブの中でも一番地味な位置づけで,予算も一番付きにくかったような気がしていました。

 それでも全員で息をそろえて合奏するのは楽しかったし,みんなで曲を作り上げていくことに充実感を感じていました。細々ではありましたが,よく頑張っていました。それでも私達の時代はまだ全国大会には行かれなくて,頑張っても二位止まりでした。

 でも,そういう環境の中で,後輩達と先生が地道に頑張ってくださって,ついに全国大会の常連になり,こういう華々しいロケの場所に選ばれるくらいになったんだなぁと,本当に感慨深かったです。20数年前,誰がこんな日の来ることを予測できたでしょう。テレビには映らない,これまでの後輩達の頑張りとか,とりわけ八谷先生の長い長いご苦労を思って,ちょっとジーンときました。長年,雨の日も風の日もご自分の琴を何面も運んで下さったこと,楽器にとって酷な環境なのに惜しげも無く貸して下さったこと,練習にずっとつきあってくださったこと,すべて並大抵のことではないですよね。勿論,故山下先生をはじめとする,歴代の参与の先生方のお顔も走馬燈のように思い浮かんで,多くの人達の頑張りの上に,あの収録があったんだということを,今の学生さん達がいつか思い至ってくれるといいなと思います。

 ところで,私個人も「ミーハー的なるもの」には反発するタイプの学生だったので,今の学生さんがどういうふうに受け止めているかは,勿論様々だと思います。でも,「ミーハー的なるもの」のパワーってすごいものがあって,様々な分野で活躍する櫻井君に接した学生さんは,人生がかわるくらいの影響をひょっとしたら受けたかもしれないですね。この出来事が学生さんにいい影響を与えて,人生を頑張る力になるのなら,本当に素晴らしいと思います。

 おかげさまで,そういういろんなことを思って,静かな感動に浸りました。この筝曲部の歴史の一ページにただ名前を連ねているだけの私まで,なんだかご褒美をもらった気持ちになりました。部活をやってて良かったなと思います。こういう感慨が人生を長くジワジワ暖めてくれる気がします。頑張ってくれた学生さんや,先生につくづくとお礼を申し上げたいと思います。みんな,すてきでした。ありがとうございます。

 今後のさらなる筝曲部の活躍・発展を祈念いたします。

 

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