今日の清心

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2020年03年31日 | 日記

休校中の生徒の読書体験記から,本の紹介をするシリーズ第2弾。今回は「人生」をキーワードに,3冊の本をご紹介します。先日の「涙」編と同様,コメントも全て生徒の原稿より引用しました。
家で過ごす時間,本を片手に人生を考えてみませんか?

 

『君の膵臓をたべたい』住野よる
生きていることの喜び,明日があることの大切さ,友達がいる幸せ…
後悔しない人生にするために,今からできることをしていこう

主人公は「人に興味がない」高校生。けれど不治の病に罹って余命が少ししかない同級生,桜良と接していくうちに,少しずつ心を開いていく。桜良の「1日の価値は全部一緒なんだから,何をしたのかの差なんかで私の今日の価値は変わらない。」という言葉に,心を動かされた。
「人はいつ死ぬか分からない」,そんなことを学んだ1冊。今言わなきゃ,今行動しなきゃ,後悔する。その後悔に傷ついてしまう前に,私は今,自分がしなければならないことをして,伝えたい気持ちを大切な相手に余すことなく伝えたいと思う。何が起こるか分からないから,私は生きているんだな,と考えさせられた。

(中2)

『裸でも生きる 25歳女性起業家の号泣戦記』山口絵理子
この人の人生を一言で表すなら,努力だ!

この本は,25歳で「途上国発ブランド」をつくった女性起業家の話です。
小学校ではいじめにあって不登校になり,中学校では授業をサボりお酒を飲みバイクに乗り…。また,高校では膝の靱帯を三本も切断しながら柔道の全国大会で7位に。猛勉強して慶応大学に合格した後,社会的システムが原因で学校に行けない子どもたちの多さを知った彼女は,国際機関のひとつで,援助や融資を行っている米州開発銀行で働きはじめます。しかしそこで,実際の現場との乖離を感じるようになり,ついにアジアの最貧国バングラデシュに向かう決心をします。
努力は報われる,というけれど,努力だけでは叶わないことが世界にはたくさんあると私は思います。それでも,自分に出来ることをし続け,バングラデシュに希望の光を灯そうとした作者を心から尊敬します。自分が幸せな環境にいることを改めて感じ,いろいろなことにチャレンジしようと思わせてくれる1冊です。

(中2)

「リアル人生ゲーム完全攻略本」架神恭介/至道流星
人生を「幸福度を上げるためのゲーム」だと考えると,これからの生き方が変わってくるかも?

神が制作したゲーム「人生」。つまらないゲーム呼ばわりされ,上司の神に説明書の作成を求められた神は,ゲームの設定を説明していく。だが,「人生」は,プレーヤーによってもはや神のコントロール下を離れ,とんでもないゲームにまで発達していた――前半は神視点の説明書,後半は現代社会でのお金とビッグイベントを想定した人生攻略本です。人生をゲームにたとえ,その考案者である神の視点で説明書を書くという斬新さに興味を引かれました。クレームばかりのプレーヤーや,上司に尖った対応をする,全く慈悲深くないうんざりした神の心の声が面白かったです。どんなに素晴らしいトロフィーを取得しても,それによってもたらされる幸福度はプレーヤーによって様々であるということが心に響きました。
気になったらぜひ呼んでみてください!

(中3)

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