今日の中国新聞14面 ジュニアライター通信に「ノートルダム清心中高等学校 校庭で武器製造に驚き」の記事が掲載されました。取材したのは,中学2年のR・Kさんです。最後の段落にあるように,「体育や部活でいつも走り回っている校庭」のもう一つの歴史。「今後,平和について考えを深めていきたい。」と締めくくられています。写真も貴重な一枚になりそうです。(なぜかというのは,最後に触れたいと思います。)皆様,どうぞ,お読みください。
小林先生に,今回の取材をめぐる思いを書いていただきました。
6月16日付中国新聞に同社ジュニアライターである本校Kさんの記事が掲載されました。清心の現在のグランドには1945年の原爆投下時に秘密の軍需工場があったことを取り上げてもらいました。今から5年前に私が初めてこの事実を知ったときは大きな驚きでした。
被爆70年を迎える今年、この軍需工場に動員されて当時15歳で被爆した中学生とほぼ同じ歳であるジュニアライターの本校の生徒さんがこの記事によって、当時の軍需工場の存在を紹介されたことは、この事実がこれから次世代へ継承されるという大変大きな意味を持っていると思います。私は何よりも今の若い人たちがこの歴史的事実に関心を持ってもらえることがとても嬉しいのです。
校内の工事でこのグランドも埋め立てによるかさ上げがなされます。ますます過去の戦争の歴史までもが埋まってしまうような気がしてなりません。戦争中に今の清心がある地で中学生の若者が学業を犠牲にして、戦争遂行のために必死で働いていたという歴史をしっかりと多くの人たちに知っていただきたいものです。
最後に,グランドの写真がなぜ貴重なのかというお話です。清心では,新しい講堂の建設に向けて,工事が始まっているので,日々,土が掘り起こされ(上記の小林先生のコメントにもあるように),写真のような平坦なグランドをもう見ることはできないのです。歴史は,日々動いているからこそ,知ること,聴くこと,伝えることの重要さを実感します。まさに,今日の記事,小林先生の思いを大切に受け止めていきたいと思います。
ジュニアライターさん,中国新聞の記者さん,小林先生,そして,最初に証言してくださった今は亡きOさん,ありがとうございました。